頻繁にアタリが続くときはまだしも、1時間、2時間とアタリが無いと・・ですね。ウキに集中し続けるのにも疲れてきて、竿から手を放し、背伸びをする、あるいは、向こう岸の景色や遠くの山の稜線をのんびり眺めたりします。
決まってそんな時です。ガタンという音に、ハッとして視線を落とすと、自分の竿が沖に向かって凄い勢いで水面を滑っていく光景を目にするのは。
まるで、こちらの「気」の動きがわかっているかのようです。「魚が、とくに大物がアタるのは決まってこちらが気を抜いて油断しているときである」・・これは格言にしても良いくらいの、釣りにおける真実だと思います(^^)
でも・・ですねえ。
たとえば5時間釣りをするとして、5時間フルに緊張して意識を研ぎ澄ましウキに集中し続ける・・なんてことは無理じゃないでしょうか。
そこで、思いきりボケーッとくつろいでいても、竿は持って行かれない工夫が大事になります。私の場合は、こんな風にしています。
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1.リール竿でのぶっ込み釣りの場合
竿を竿掛けにセットし、魚が引いたらラインが出ていくよう、リールのドラグをユルユルに緩めておく。これだけで必要にして十分。
まあ、これはぶっ込み釣りをやるほぼ全ての人が行っている対応かと思いますが。
2.ウキ釣りの場合
リール竿・のべ竿どちらも同じで、尻手ベルト(しってベルト)を付けること。これで、完全に気を抜いているときに、いきなり竿を持って行かれても問題なし。尻手ベルトのらせん状のコードがビヨーンと伸びてくれて竿が止まるので、慌てずにコードをたぐり、竿を手にすれば良い。
この尻手ベルトですが、何に結び付けておくかが重要です。
私は、尻手ベルトの手元のフックに輪にしたビニールロープを付けていて、ウキ釣りをするときは、釣り台に取り付けた竿掛けの万力に、この輪状のロープを結び付けています。こんな感じです。
これで、竿を持って行かれることはありません。ただし、釣り台に座っているときは・・です。
立ち上がって、
釣り台から離れてしまうとダメです。竿どころか、釣り台ごと持って行かれます。
「釣り台を離れる時は必ず仕掛けを上げておく」あるいは「釣り台自体を何かしっかりしたものに結び付けておく」といった対策が必要です。
私は・・ですね。のべ竿でなくベイトリールを使っているので、釣り台を離れるときは、ドラグフリーにして、クリックをオンにするようにしています。ドラグフリーにするだけだと、魚に強く引かれたときバックラッシュを起こし、結局、魚に竿を持って行かれてしまいます。クリックをオンにすることで、ほど良い抵抗がかかり、バックラッシュは起きなくなります。
3.のべ竿を置き竿にする場合
地面に、キャンプのテント張りなどで使うペグを打ち込み、これに尻手ベルトを結んでおく。
ペグが無ければ5寸釘でも十分・・というか、ことによると5寸釘の方がいろいろな状況で優れているかもしれないと思っています。ペグは地面に打ち込むとかなりしっかりしていますが、土中に石が多い所とかコンクリート護岸の境目とかには、太くて打ち込めません。一方、5寸釘は、その隙間を通って打ち込めるんですよね。
ペグあるいは5寸釘。抜くときは前後に揺すれば簡単に抜けますが、魚に引き抜かれることはありません。魚は空に向かって走ることはありませんので大丈夫です。
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さて、「尻手ベルト」について色々書いてきました。私は、竿尻に巻きつけるバンドもらせん状のコードもひっくるめて「尻手ベルト」と呼んでいますが、商品としてはそれぞれ別々に売られているものです。いろいろなメーカーのものがありますが、たとえばこんな商品名で出ています。
竿尻に巻きつけるバンド:「マジロックリング」2個800円くらい
らせん状のコード:「ドラゴンスパイラル」450円くらい
もともとは、大物に竿を持っていかれないためのものではなく、船釣りの竿落下防止のためのもののようです(^^)
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