釣り場で、じつに良く耳にする言葉に「いや~。ここも昔は良かったが、年々ダメになってきているよ」というのがあります。渡良瀬遊水地の釣り人からも、利根川、荒川、霞ヶ浦、北浦で釣りをしている人たちからも、この言葉を聞いたことがあります。
まあ、釣り人たちが交わす常套句というやつなのでしょうが、実際のところ、どうなのでしょうね。
水質悪化、外来魚の増大による対象魚の減少、釣り人の増加による場荒れなどによって、その釣り場が本当に年々悪くなっている場合もあるかもしれません。しかし、ただの気のせいということもあるような気もします。
天候、水温、水質、時期、魚の高活性(産卵の前とか)などの要素が偶然すべてうまく重なって、数年に一度の爆釣。こんな経験をしたりすると、どうしてもその記憶に引っ張られ、それが「良い釣り」の基準になっている場合があります。「記録より記憶」というやつです。
やはり、記録に基づかないと本当のところはわからないと思います。
さて、ここ数年の渡良瀬遊水地でのレンギョ釣りはどうなのか。あくまでも私の釣り記録ですが、振り返ってみたいと思います。
私がやっているのは淡水五目釣りですが、ここではレンギョに関してだけの釣果(匹数)を示しています。あまり古い記録もナニだと思うので、ここ7年間(2011~2017年)をまとめてみました。
2011年
13回釣行 計:10匹
1回あたり平均:0.77匹
1回あたり最多:3匹
2012年
17回釣行 計:9匹
1回あたり平均:0.53匹
1回あたり最多:3匹
2013年
12回釣行 計:6匹
1回あたり平均:0.50匹
1回あたり最多:2匹
2014年
23回釣行 計:14匹
1回あたり平均:0.61匹
1回あたり最多:2匹
2015年
10回釣行 計:5匹
1回あたり平均:0.50匹
1回あたり最多:1匹
2016年
16回釣行 計:0匹
1回あたり平均:0匹
1回あたり最多:0匹
2017年
16回釣行 計:8匹
1回あたり平均:0.50匹
1回あたり最多:2匹
・・・というわけで、1釣行あたりの平均匹数(打率に当たるもの)に着目してみると・・。
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
0.77 ⇒ 0.53 ⇒ 0.50 ⇒ 0.61 ⇒ 0.50 ⇒ 0 ⇒ 0.50
2016年を除外すると、2011年が少し良かったようですが、2012~2017年は「ほぼ2回に1匹釣れる」といった感じで、さしたる違いは無いようです。
ただし、2016年は全く違いました。レンギョに関しては年間の釣果ゼロ。したがって、打率もゼロです。
遊水地のレンギョ釣りに関していうと、年々悪くなったではなく、2016年はそれまでと一変して悪くなった・・・ということです。
2015年9月10日に鬼怒川が決壊した水害がありましたが、このとき、渡良瀬遊水地も全面冠水し、普段は陸地である部分も含め遊水地内すべてが水没しました。その日から2016年いっぱい、レンギョは1匹も釣れませんでした。
だから、どうもこの日(2015年9月10日)から遊水地の状況が一変したように思います。
2017年、ふたたびレンギョ含みの五目釣りが楽しめる遊水地に戻ってくれましたが、それまでには無かった水草が繁茂するようになってしまい、それが年々増殖していっているのが不安なところです。
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