PEラインの話ですが・・・この秋に北浦で釣りをしたときのこと。私の使っていたPEラインに、或る不思議な現象が起きましたので、その話を(^^)
私の釣り糸は、ほぼナイロンラインですが、ハリスにはPEを使用することもあります。ナイロンラインと同じ号数(太さ)なら、PEは強度(正確には「引っ張り強力」という。ラインの一部をランダムに切り取って両端を引っ張り測定したもの)が2~3倍は大きいので、ナイロンより細い糸を使用できます。
たとえば、私の使っているPEライン、GOSENダイニーマ「巨鯉伝説」という糸の3号ですと15.5kgまで耐えられる強力を持つので、ナイロンラインの8~9号に相当します。
ナイロンラインは号数が大きくなってくるとしなやかさが減少し、針金っぽくなってきます。魚の捕食形態には、餌に飛びつくように噛みつく「噛み付き型」と口の前の餌を吸い込む「吸い込み型」の2種類があるようですが、日本の淡水魚のほとんどが
「吸い込み型」です。餌を吸いこんで捕食する魚を相手にする淡水の五目釣りにおいて、スムーズにハリが口中に入ってくれることは重要ですから、しなやかで振れが良いのもPEの利点だと思います。
なので私の場合は・・ですが、ハリスについては、ナイロンは太くても4号まで。もっと強度が欲しい時はPE3号ということにしています。
余談ですが、PEラインのPEとは『ポリエチレン(Polyethylene)』の略です。素材的にはありふれたもので、スーパーのレジ袋なども多くはポリエチレンでできています。だからレジ袋を細く裂いて撚り合わせれば、手製のPEラインが完成!・・ということは間違いありません。まあ、この場合は素材がPE(ポリエチレン)であるというだけの、とても弱い糸なのが問題ですが(^^;
釣り糸として販売されているPEラインは数本のポリエチレン原糸を編んだ編み糸で、そして、このポリエチレン原糸で有名なのが、東洋紡とオランダのDSM社が共同で開発した
「ダイニーマ」です。これは、超高分子量ポリエチレンとか呼ばれるもので、分子レベルで高度な加工がなされていて、極めて高い強度を実現したようです。まあ、素材はありふれた安いものでも、そこに高度な加工技術という付加価値が加わるので値段が高いという訳ですね。
さて。
PEライン(前述のダイニーマ「巨鯉伝説」3号)をハリスにして北浦でウキ釣りをしたときのことです。続けざまに13匹のチャネルキャットフィッシュ(CC)を釣り上げた後、ふとハリスを見ると、PEラインの色が抜けてきて、みょうに白っぽくなっているのです。まあ、強度には問題なさそうなので、そのまま使い続け、さらに続けて14匹のCCを追加すると、もっと色が抜けて、
ほとんど真っ白になってしまいました(^^;
そう、まるでナマズ27匹を相手にさせられたPEラインからの「もう精根尽き果てました・・・」という心のつぶやきが聞こえたようでした(^^)
下の写真は、左が白くなったもの。右がもともとの色(濃いコゲ茶)です。
長く使っていると、PEラインも多少は色抜けすることがあるようですが、わずか3時間程度の時間でこんな風になるというのは、ちょっと極端ですよね。
CCの体表の粘液にはPEを脱色させる何か未知の成分でも含まれているのでは?と、ラチも無いことを考えてしまいました(^^) でもまあ、現実的な推測としては
CCの歯(あるいはヒレのトゲ)にPEが擦れまくった・・・といったところなのでしょう。CCを相手にするときは、10匹くらい釣ったらハリスを交換した方が良いのかもしれませんね。
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